長らく続くステイホーム。落ちる筋力、鈍る感性。少しはデジタルから離れる時間も必要なんじゃないか。そう思い立ち、西へ東へ、三密を避けて歩くこと数週間。自然という生ものを求めて散歩した結果、今の自分がいちばん求めているのは「京浜運河沿い」の風景だと気づきました。
京浜運河は、港区田町付近から品川区、大田区、川崎を経て、横浜の大黒埠頭まで続く運河の総称。散歩で行ける距離には限りがあるけれど、香に触れ、鳥の声を聴き、足の裏で土のやわらかさを知る。まさに自然の中にいるぞ、という気分になれる場が、こんなに近くにあるなんて。大森に住んでいて良かった!としみじみ思うわけです。
こちらは、大井ふ頭中央京浜公園。奥に進んでみると、現れたのは大きな顔。
掛井五郎作 三人三様
駆け寄ってみると、なんとも素朴な野外彫刻にニンマリ♩
その先の運河沿いにも緑が広がり、水音と風音、鳥の鳴き声、そこに飛行機のジェット音が程よくミキシングされるという、この地域らしい醍醐味に浸らせてもらいました。
別の日の平和島公園。
ここでは視界をぎゅっと狭めて目を閉じて……「軽井沢」。そう、ここは軽井沢だと言い聞かせて歩いてみました。癒しの効果が得られる「アルファ波」が脳内に充満したのか、とてもすがすがしい気分に!森林浴とまではいきませんが、1週間は元気でいられる気がします。
京浜運河といえば、昭和初期に埋立地造成計画があったそうですね。当時、沿岸の漁業従事者らの反対で打ち切りになったようですが、運河が残されたことに感謝せねば!です。
(k)