都内屈指の淡水池を有する洗足池公園。江戸の絵師、歌川広重が名所江戸百景に描いた名園でもあります。空気も暖かくなり、花は咲き誇り、水鳥も憩う……そんな5月半ば、洗足池公園で行われた和楽器コンサート「春宵の響」に行ってきました。オープニングアクトは洗足池篠笛ワークショップ笛福会の皆さん!
このイベントは、平成7年に洗足池の西岸に池月橋が竣工したのを記念して、笛の名手で人間国宝の寶山左衛門をお招きしたのが始まりで、今年は4年ぶりの開催。
ちなみに、「池月」はかつて源頼朝が佐々木高綱に与えた名馬の名前だそうで、園内には池月の立派な銅像もあります。
近隣の方がみな楽しみにされていたんでしょうね、普段の洗足池からは考えられないような人出でした。池月橋だけでなく池にせりだした場所に舞台が作られ、謡や囃子、笛に小鼓、ピアノまで!
洗束八幡神社にも灯りがともります。少しずつ陽が落ち、空が濃いブルーに変わり、篠笛の音が空気を震わせます。レーザーの演出もあって、とても幻想的でした。この世とあの世のはざまというか。
ライトアップされた三連太鼓橋の池月橋。夜間&距離があることもあって画像が粗い……。
長歌やみなが知っている童謡などの演奏もさることながら、篠笛とピアノのデュオが特に素晴らしく、音の世界に浸りきりました。夏前のまだライムグリーンの若葉たちも気持ちのいい演奏に身をゆだね、喜んでいるように見えましたよ。(M)