oomoriwestのブログ

東京のブルックリンこと大田区大森地区ときどき京急沿線の日常を綴っています。

初夏の旧東海道散歩、蕎麦と古酒で「たぐる」を愉しむ

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安政三年創業の吉田屋(立会川)

東京は3回目の緊急事態宣言発令中。ここ数日のiPhone歩数計は、1日103歩、558歩と危機的な数字を見せはじめ、このままではカラダがキケン!!!というわけで、久しぶりに旧東海道(大森―北品川間)を歩いてきました。

この日は、本州で今年初の真夏日。暑さに負けないように、まずは道中の腹ごしらえ(と言い訳し)、老舗「吉田屋」さんで活力をチャージすることに。

f:id:oomoriwest:20210511104233j:plain創業は安政三年(1857年)、昔ながらの風情を残す「吉田屋」さん。引き戸に手をかければ、江戸人のように粋に蕎麦をいただきたい!という気分が高まるわけです。

「かけ」を頼んで蕎麦をすすり、最後の一滴まで汁を飲み干すもよし。「ざる」を選んで、つゆにほんの少し蕎麦をくぐらせ、箸でたぐりながら味と香りを愉しむもよし。

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お座敷前の庭園を泳ぐ優雅な錦鯉。こんな光景を見たら、蕎麦を"すする"より"たぐる"気分が増すわけですよ。というわけで、季節限定の「活穴子の天ざる」をオーダーしてみました。

のど越しのいい蕎麦を引き立てる、ふわふわの活穴子、舌の上でとろける胡麻豆富。この幸せなトライアングル、たまらんです!表に出たら、日本橋まで走り抜けられそうなくらい、十分すぎる滋養をいただきました♪

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いざ!品川区通行手形を探しに

さて、この有り余る活力をどう消費するか? 今回は京急が主催する「東海道品川宿スタンプラリー」を活用しました。駅で手に入れたガイドブックによると、指定の配布場所で品川区通行手形をもらい→スタンプを3つ集めると→オリジナルグッズと引換えできるとか。さっそく現在地(立会川・吉田屋)からいちばん近い手形配布所「おとどけいきゅう鮫洲店(鮫洲駅構内)」に手形をもらいにGOーー!!

と勢いよく出かけたものの、この日はすでに手形の予定数を配布済とのこと、シュン……。心が折れそうになりましたが、せっかくなので、他の配布場所「ソーシャルカフェPORTO(北品川)」へ行ってみることに。

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ソーシャルカフェPORTO(SHINAGAWA1930施設内)

「ソーシャルカフェPORTO」は、旧東海道から少し外れた船着き場の横にありました。初訪問と思ったら、オープンしたばかりなんですね。開発が進む品川地区で奇跡的に残っていたというこの木造建築群。1930年に建てられたものだそうです。5棟がリノベーションされ、今年新たな複合施設「SHINAGAWA1930 」として、現在2棟がオープン中。この場を交流と発信の拠点にしようとクラファンが立ち上がり、開業に至るまで述べ100人以上の方がDIYに参加されたとか。知っていたら参加したかった!!

目的の通行手形は、こちらの「PORTO」さんの店先で無事に入手。いざスタンプラリーへ旅立とう、という前に、扉が開いていたお隣「いにしえ酒店」さんへおじゃましました。入口には開店祝いのお花がたくさん。2021年5月5日に開店したばかりだそうです。

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酒店といっても、「いにしえ酒店」さんにはビールもワインもありません。日本酒好きにはたまらなーい、古酒と熟成酒の専門店だそう。日本酒といえば、酒米酵母、発酵具合で風味や香りが驚くほど変化するわけですが、数年、数十年寝かせた古酒や熟成酒ともなれば、想像を超えた味変が期待できそうです。まさに、飲んでみてのお愉しみ。そんな意味で、こちらは日本酒好きのテーマパークとも思える空間でした!

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なにしろ、気になるものがあれば「試飲できますよ」とのこと(なめる程度は無料。ほか有料あり)。「私は古酒の中でも、紹興酒寄りの味は好き、木の香を強く感じる熟成は苦手です」と伝えると、白ワインのように飲み口がいい1本を提案してくれました。薬膳中華にあいそうな、本当に好みの味♪ 熟成過程で使用した樽の違いも説明いただき、日本酒ラボにおじゃましているような感覚に。脳内に残る日本酒の記憶をたぐる場としても愉しくて、家で過ごす時間が増えた今、お気に入りの一本と出会うためにまた来よう!と思えるスポットでした。

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水色の違いが実験室のよう

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お店の横には江戸風情を伝える船着き場が

そうそう、本来の目的はウオーキングでした。ここからは手形を片手に一気に青物横丁→鮫洲コースでスタンプを集め、気づけば歩数計は、1万歩以上に!

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途中、パティスリーエスリエールさんでアイス休憩

旧東海道は何度も歩いていますが、初めて出会う店、初めての味…ウオーキングのたびに新たな発見があるのが面白いです。運動不足を感じたら、またぶらっと来てみますかね。

(K)